山に行けても本を読めばいいじゃない!事例から危険回避を学ぶ「ドキュメント滑落遭難」
こんにちは。まつみです。
ヤマケイ「ドキュメント滑落遭難」
今回はヤマケイのドキュメントシリーズから「滑落」を取り扱った「ドキュメント滑落遭難」を読んだのでご紹介。
毎度このシリーズは読むととても!とても怖いです!
自分のパターンと重ねてしまいます。明日は自分かもしれない…と思うと本当に山に行く事も考えてしまうくらい…(笑)ですがここから学ぶことは大きいと思うので今回も苦しみながら読みました(笑)一読の価値は絶対ある本だと思います。
この本について
この本は山での事故や遭難を扱ったシリーズのひとつです。
その中でも「滑落」が原因の怪我や遭難の事例を扱っています。
今回6件の事例と埼玉県警山岳救助隊からの報告をまとめたものを載せています。なぜ起こったのか説明しながら読み進める形式となっています。
前回は読んだこのシリーズの「ドキュメント道迷い」についてのブログはこちら
著者に関して。前回と同じかたが書いております。
著者については前回のブログをご覧いただければと思い割愛致します。
この本から学ぶこと3つ
1.「事故はなんでもないところで起きる」
紹介された事例の多くに共通することは油断、注意力が散漫、危機意識低下、です。
例えば、2000年4月の雪の富士山で起きた滑落事故では「急斜面のトラバースが終わり、あとは単調な下りだと油断した...」と当事者の男性は語っています。
2006年5月の大峰山脈・釈迦ヶ岳の滑落事故では滑落するようなところではないところで17人のパーティのうち女性ひとりが滑落。その前には仲間に悩みを吐露していたといいます。精神的な悩みが注意力を散漫にさせたという説があります。
(様々な原因が考えられるので断定は出来ませんが)
2007年6月の南アルプス・北岳での滑落事故で救助に立ち会った山岳カメラマンの男性は「6月は夏山のイメージを持ってしまうが北岳の雪渓ではピッケルとアイゼンは必須。持っていない人は多く見かけるがその誰もが事故に合う危険性がある」と危機意識の大切さを話しています。
登山は集中力を必要とする行動だと思うのですが、私もそうですけど、集中力はそう長くは続きません。やはり危険な箇所が終わったら集中力はかけてしまうのが人間ではないでしょうか。個人的な意見ですけど、やはり自身がない人ほど、こまめな休憩を入れるのいいのではないでしょうか。
2.行き先を必ず誰かに知らせておく。
今回の本の中で行き先を詳しく告げずに単独で行った例が数例ありました。本にも書かれていますが、深い山の奥で行き先が絞れない以上、捜索は難航します。仮説をたてて仮説をもとに捜索を行うことになります。もちろんこれでは発見が遅れます。また、捜索を行う側の大きな負担ともなり2次遭難に繋がることも稀にあります。
必ず簡単なメモでもいいから家族や知人に知らせて行って欲しいとこの本には言っています。
3.現在の自分の体力を把握する
平坦な道で転んでも怪我をするくらいで終わりですが、それが山となると命を落としてしまう確率が高まります。滑落の原因のひとつに長時間の山行による疲労があります。
疲労によって判断力が鈍ったり、体のバランスをく崩さないように日頃から自分の体力レベルを知っておく必要があります。そしてその体力を維持・向上する必要があるのです。当たり前じゃんと思うかもしれませんが、その当たり前のことが、もしもの時に命を救ってくれるかもしれませんね、、、
(最近筋トレ、ランニングをさぼっていた私はこれ読んでギクッとなりました...)
まとめ
読むために怖くなるこのドキュメントシリーズ。
実はつい最近の山行で私はヒヤッとした出来事があったんです!
棒ノ折山の登山で、滑りやすくて危険な沢沿いのルートが終わり、普通の山道に入った時、転倒したんです。
転倒の瞬間、たまたまシャッターが切れて撮れた写真💦
落ち葉がたっぷり積もっていて、木の根が見えず、また、写真を撮ろうとスマホを取り出していたところだったので、注意力が散漫になり、また危険個所を通過したことで油断したんですよね。滑落ではありませんが、まさにこの本に書かれていることを体現してしまっていますね💦
後々考えると笑えない出来事です。
ここが谷の近くだったら、切り立った場所だったら私、確実に落ちていますからね....
けど事故って本当にこういう普通の登山道で起きるのではないかと思った出来事でした!勉強になりました!
このドキュメントシリーズは勉強になるのでまた読んだら紹介しますね!
(読むと山に行くのが怖くなるんですけどね!)
皆さんも良かったら読んでみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでくださってありがとうございました!